用途
精神疾患を対象とした認知機能のパフォーマンスベースの評価
診療報酬点数
該当せず
評価者
その他*
*神経心理検査・パフォーマンスアウトカムなど客観的評価や、評価バッテリー・面接者・患者双方による評価・記入を含む
評価項目
言語学習記憶、ワーキング・メモリ、語流暢性、遅延記憶、注意/処理速度
*評価項目は英語のオリジナル版の参考訳を掲載しており、和英に齟齬があるときはオリジナル版の英文が優先する。
概要
■SCIPとは
SCIPは、精神疾患患者における認知機能の測定に用いる評価バッテリーとして開発された1,2。テストシート、時計、鉛筆のみで簡単に実施できる。統合失調症1のほか、双極症3やうつ病4などの精神疾患患者の認知機能障害の検出にも妥当性があると報告されている。SCIPの日本語版(SCIP-J)はカナダと日本の研究グループ間による長年の協力により作成され、現在、住吉太幹らが主導となり、その妥当性の検証が進められている5。
■評価方法
以下の神経心理学的検査を行う*。
①言語学習記憶
単語リストの提示直後に、できるだけ多くの単語を想起するよう求められる。正しく想起された単語数を評点する。
②ワーキング・メモリ
提示された情報を、0秒、3秒、9秒、18秒後に想起するよう求められ、その正確性を評価する。ただし、維持リハーサルを妨害するための心的作業を被検者に行わせる。
③語流暢性
決められた文字からはじまる単語を、一定時間内に産出するよう求められる。正しく産出された単語数を評点する。
④遅延記憶
ワーキング・メモリ課題と語流暢性課題の実施後に、①言語学習記憶課題で用いられた単語を想起するよう求められる。正しく想起された単語数を評点する。
⑤注意/処理速度
記号と文字の組み合わせに基づき、提示された記号に対応する文字を記入していくよう求められる。一定時間内に正しく記入された数を評点する。
*評価項目は英語のオリジナル版の参考訳を掲載しており、和英に齟齬があるときはオリジナル版の英文が優先する。
■評価時間
約15~20分
連絡先
- オリジナル版(2024年8月23日時点で日本語版は未作成)
Dr. Scot Purdon
E-mail: spurdon@ualberta.ca
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