BAC-A(Brief Assessment of Cognition in Affective Disorders)

用途

気分障害を対象とした認知機能の評価
 

診療報酬点数

該当せず
 

評価者

その他*

*神経心理検査・パフォーマンスアウトカムなど客観的評価や、評価バッテリー・面接者・患者双方による評価・記入を含む
 

評価項目

記憶、処理速度、ワーキング・メモリ、推論、問題解決、感情処理
*評価項目は英語のオリジナル版の参考訳を掲載しており、和英に齟齬があるときはオリジナル版の英文が優先する。
 

概要

■BAC-Aとは

BAC-Aは、感情に影響される認知機能(hot cognition)と、影響されない認知機能(cold cognition)を測定する評価バッテリーとして開発された1。統合失調症患者の認知機能を評価するBACS(Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia)2から派生しており、主に双極症やうつ病を対象とした認知機能評価における感度、妥当性、および信頼性が報告されている1。BAC-Aの日本語版の信頼性および妥当性の検証は、住吉太幹らにより進められている3
 

■評価方法

Affective Processing Testとして、肯定的および否定的な感情を惹起する単語と、野菜や果物などの名称といった中立的な単語を想起させる課題により、想起できた単語数を評点する。Emotional Inhibition Testとして、単語(感情的もしくは中性的)や記号につけられた色を素早く答える課題を行い、制限時間内の回答数を評点する。以上を、BACSを構成する6項目(言語性記憶、ワーキング・メモリ、運動機能、注意、言語流暢性、遂行機能)に加えて評価する。 
 

■評価時間

約40分
 

連絡先

  • オリジナル版(2024年8月21日時点で日本語版は未作成)

WCG 
URL: https://www.wcgclinical.com/solutions/cognitive-assessments/ 

 

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参考文献

  1. Keefe RSE, et al. J Affect Disord. 2014;166:86-92.
  2. Keefe RSE, et al. Schizophr Res. 2004;68:283-297.
  3. 住吉太幹, ほか. 臨床精神薬理. 2024;27:409-416.