用途
うつ病の重症度を評価
診療報酬点数
80点
評価者
面接者による評価
評価項目
- 抑うつ気分
- 罪責感
- 自殺
- 入眠障害
- 熟眠障害
- 早朝睡眠障害
- 仕事と活動
- 精神運動抑制
- 精神運動激越
- 不安、精神症状
- 不安、身体症状
- 身体症状、消化器系
- 身体症状、一般的
- 生殖器症状
- 心気症
- 体重減少
- 病識
- 日内変動
- 現実感喪失・離人症
- 妄想症状
- 強迫症状
概要
■HAM-Dとは
HAM-Dのオリジナルは、1960年にHamiltonが自らの臨床経験をもとに開発したものである1。うつ病の診断基準には含まれていないものの、うつ病患者によくみられる症状である、身体症状や不安症状などが評価項目に含まれていることが特徴である。原著は21項目であるが、重症度の評価は項目1~17で行い、残りの項目18~21はうつ病の性質を示すものとして位置づけられている。これまでに、数回の改定が行われ2-5、さらに7項目から構成されるものから29項目から構成されるものまで複数のバージョンが作成された6,7。HAM-Dの構造化面接としてSIGH-D(Structured Interview Guide for the Hamilton Depression Rating Scale)が開発され8、中根らによりその日本語版が作成された9。この他にも、症状の程度と頻度のクロス表を用いて評価可能なGRID HAM-D構造化面接も開発され10、その日本語版も作成された11。GRID-HAMDには、17項目版と21項目版がある。HAM-Dでは組み合わせて勘案しなければならなかった症状の程度と頻度を分離し、独立して考慮できるように工夫されており、症状の程度は「縦軸」に、頻度は「横軸」に置いて評価するように構成されている。利便性、テスト・リテスト、および評価者間信頼性が認められており、また相互信頼性はHAM-Dよりも優れ、SIGH-Dと同程度であるとも報告されている10。
■評価方法
重症度の評価は項目1~17で行う。各項目の重症度は、0~2の3段階評価または0~4の5段階評価で点数をつけ、その合計点数(0~52点)で評価する。重症度は以下のように判定する12。
・ 0~ 7点 症状なし
・ 8~13点 軽度
・14~18点 中等度
・19~22点 重度
・23~52点 かなり重度
■評価時間
約20分
連絡先
- 日本語版(構造化面接ガイドSIGH-D用評価シート)
一般社団法人日本精神科評価尺度研究会:http://jsprs.org/scales/ham_d.html
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