用途
うつ病の重症度を評価
診療報酬点数
該当せず
評価方法
面接者による評価
評価項目
以下の10項目について評価する
- 外見に表出される悲しみ
- 言葉で表現された悲しみ
- 内的緊張
- 睡眠減少
- 食欲減退
- 集中困難
- 制止
- 感情をもてないこと
- 悲観的思考
- 自殺思考
概要
■MADRSとは
MADRSは、MontgomeryとÅsbergらにより1979年に公表された1。これは、主観的精神病理症状40項目と客観的精神病理症状25項目から構成されるCPRSの65項目のなかから、全体の症状との関連が強く、かつ三環系抗うつ薬に感受性が高いと考えられた10項目を抽出して作成されたものである。MADRSの最大の特徴は、身体症状についての評価も行うHAM-Dとは異なり、うつ病の中核症状を中心に評価することである。後に、構造化面接ガイドSIGMAがWilliamsらにより開発された2。
日本語版であるMADRS-Jは上島らにより作成され3、さらに構造化面接ガイドSIGMAがTakahashiらにより開発された4。SIGMAは、各項目の重症度に具体的なアンカーポイントが設定され、さらに質問の手順が提示されていることから、評価者の熟練度にあまり左右されず、評価者間での信頼性が高い均質な情報を得ることができるようになっている。
MADRSには、自己評価版である9項目から構成される(合計点数0~27)MADRS-Sがあり5、専門家による評価とある程度の級内相関があることが示されている6。
CPRS:Comprehensive Psychopathological Rating Scale
SIGMA:Structured Interview Guide for MADRS
■評価方法
被検者に評価対象となる期間を伝え、明確な回答を得る。SIGMAでは、最初に主観的な症状に基づいた9項目について評価し、最後に面接全体の印象も踏まえた評価を、客観的症状として評価する。同一の患者を複数回評価する場合には、原則として同じ時間帯の症状を評価する。
各項目に対して0~6点で点数をつけ、その合計点数(0~60点)で評価する。重症度は以下のように判定する7。
・ 0~ 6点 症状なし
・ 7~19点 軽度
・20~34点 中等度
・35~60点 重度
■評価時間8
約20~60分(面談時間)
連絡先
- 日本語版(構造化面接ガイドSIGMA用評価シート)
一般社団法人日本精神科評価尺度研究会:http://jsprs.org/scales/madrs.html
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