用途
不安症の重症度を評価
診療報酬点数
該当せず
評価者
患者による自己記入式(主観的患者報告アウトカム)
評価項目
不安症状
概要
■GAD-7とは
GAD-7は、Spitzerらにより開発された不安症の重症度を評価するための評価尺度である1。プライマリケア医のための短時間で実施可能な精神疾患の評価ツールであるPRIME-MD*(Primary Care Evaluation of Mental Disorders)2の自己記入式の質問票として開発されたPHQから、DSM-IVの全般不安症(GAD)の症状基準をすべて反映した9項目と、既存の不安尺度項目で構成された4項目より作成された質問票を用いて、基準妥当性、構成概念妥当性、要因妥当性、手続き妥当性だけでなく、良好な信頼性が認められた7項目を抽出して開発された。
GAD-7の日本語版は、再翻訳法を用いて村松らにより作成され3,4、GAD-7においてGADの疑いがある場合には、精神疾患簡易構造化面接法(M.I.N.I -Plus)を用いた診断との高い一致率を示したことが報告されている4。このことからも、本邦においてもGAD-7日本語版がプライマリケアにおける不安症の評価において有用であることが示唆されている。
*PRIME-MDは、気分症群、不安症、身体症状症、アルコール依存症といった、プライマリケアの現場でよくみられる精神疾患の評価を行うためのツールである2。構造化面接用に作成されているが、評価者との面談前に患者自らが記入する1ページの質問票が準備されており、評価者が患者の各種症状の有無を把握しやすいように工夫されている。
■評価方法
7つの項目の過去2週間での頻度について、4段階(0:全くない、1:数日、2:半分以上、3:ほとんど毎日)で評価する。総スコアが0~4は不安なし、5~9は軽度、10~14は中等度、15~21は重度の症状を有すると判断する。なお、日本語版作成者の村松らは、総スコア10点以上がGADの可能性を判断するカットオフ値になりうることを報告している3。
さらに、7項目のうち1項目でも1~3のスコアがついたものがある場合、それらが「仕事をしたり、家事をしたり、他の人と仲良くやっていくことがどのくらい困難になっているか」についても、4段階(全く困難でない、やや困難である、困難である、極端に困難である)で評価する。
■評価時間
約1~2分
連絡先
- 日本語版
新潟青陵大学短期大学部
保健管理センター長・特任教授
村松 公美子先生
〒951-8121 新潟県新潟市中央区水道町1-5939
Tel: 025-266-0127(代表)
E-mail: muramatu@n-seiryo.ac.jp
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