新ストループ検査Ⅰ, Ⅱ

用途

注意機能を評価
 

診療報酬点数

D285-1 80点
 

評価者

その他*

*神経心理検査・パフォーマンスアウトカムなど客観的評価や、評価バッテリー・面接者・患者双方による評価・記入を含む

 

評価項目

選択・抑制、注意の切り替えなどの注意制御機能、言語処理と色処理の相互作用の測定
 

概要

■新ストループ検査Ⅰ, Ⅱとは

新ストループ検査Ⅰ, Ⅱは、箱田らにより開発された、選択的注意と言語処理と色処理の相互作用を測定する検査である1。本検査では、同時に目にするふたつの情報が干渉しあう現象(ストループ効果)に対する反応を測定する。

ストループ効果とは、たとえば赤色のインクで書かれている「みどり」という文字が提示された場合、インクの色を聞かれると色名「みどり」の妨害を受けて、赤色のみで記載された文字に命名するよりも、「あか」と呼称するのに時間がかかってしまうことをいう。一方、文字の意味を呼称する場合には、緑色のインクで書かれている「みどり」を呼称するよりも赤色のインクで書かれている「みどり」の意味(「緑」)を呼称するのに時間がかかってしまうことを逆ストループ効果という。
 

■評価方法

新ストループ検査Ⅰ, Ⅱは、以下の4つの課題から構成される。
課題1:黒インクで書かれた色名に対応する色のパッチを選択する
課題2:色名を表す語とインクの色が一致していない語について、語が意味する色パッチを選択する
課題3:色パッチが対応する色名の語を選択する
課題4:色名を表す語とインクの色が一致していない語について、インクの色に対応する色名の語を選択する
40秒間で正しく遂行できた課題数(正答数)を用いて干渉の大きさ(干渉率)を算出する。
新ストループ検査Ⅱは、検査Ⅰでの取りかかりの遅れによる正答数の減少を加味し、正答数を増やして検査の精度を上げるために課題実施時間を60秒に設定したものである。実施方法は、各課題の実施時間が60秒であること以外は検査Ⅰと同様である。
 

■評価時間

新ストループ検査Ⅰ:各課題の練習10秒、各課題の実施40秒
新ストループ検査Ⅱ:各課題の練習10秒、各課題の実施60秒
 

連絡先

  • 日本語版

株式会社トーヨーフィジカル
URL: https://www.toyophysical.co.jp/ 

 

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参考文献

  1. 箱田裕司, ほか. 新ストループ検査で何が分かるか. トーヨーフィジカル, 2020.