PHQ-9(Patient Health Questionnaire-9)

用途

うつ病の診断・評価
 

診療報酬点数

該当せず
 

評価方法

患者による自己記入式
 

評価項目

  1. 抑うつ気分
  2. 興味または喜びの消失
  3. 睡眠
  4. 疲労・気力
  5. 食欲
  6. 自己評価
  7. 集中力
  8. 行動
  9. 自殺念慮

 

概要

■PHQ-9とは

PHQは、Spitzerらによって開発されたプライマリケア医のための短時間で実施可能な精神疾患の評価ツールであるPRIME-MD1より、自己記入式の質問票として開発された2。PHQ-9は、PHQのうつ病評価に関する9項目により構成され、うつ病のスクリーニングを目的として開発されたものである。PHQ-9は、他の多くのうつ病スクリーニングの自己記入式質問票と比べても、感度および特異度が高い3。日本語版は、村松らにより作成された4
 

PRIME-MD:Primary Care Evaluation of Mental Disorders
 

■評価方法

各質問に対し、過去2週間の症状について「まったくない」「数日」「半分以上」「ほとんど毎日」の4段階で回答する。5項目以上が「半分以上」「ほとんど毎日」に該当し、そのうちの1つが「抑うつ気分」または「興味または喜びの消失」に関する質問項目である場合にうつ病を疑う。
「まったくない」を0点~「ほとんど毎日」を3点とした4段階評価において、合計点数が10点以上をうつ病の可能性を疑う閾値とする5
 

■評価時間6

約3分
 

連絡先

  • 日本語版 2018
    新潟青陵大学 大学院 臨床心理学研究科 教授 村松 公美子先生

 〒951-8121 新潟県新潟市中央区水道町1−5939
 tel 025-266-0127 (代表)
 e-mail muramatu@n-seiryo.ac.jp

 

評価尺度一覧へ戻る

 

「うつ病等の精神疾患の状態(重症度など)」の他の評価尺度は、以下からご覧いただけます。

詳しくはこちら 

 

免責事項

本コンテンツは、各評価尺度について引用をもとに要約したものです。掲載する情報には、第三者による情報や他のウェブサイトへのリンクを通じてもたらされる情報が含まれることがあります。ルンドベック・ジャパン株式会社は、第三者が提供する情報や、当社がリンクを提供するその他のウェブサイトのコンテンツは管理しておらず、それらについて責任を負いません。情報に関しては、ページに記載している連絡先へお問い合わせください。

参考文献

  1. Spitzer RL, et al. JAMA. 1994;272:1749-1756.
  2. Spitzer RL, et al. JAMA. 1999;282:1737-1744.
  3. Löwe B, et al. J Affect Disord. 2004;78:131-140.
  4. 村松公美子, ほか. 診断と治療. 2009;97:1465-1473. 
  5. Kroenke K, et al. Psychiatr Ann. 2002;32:509-515.
  6. Giuseppe Romano. PHQ-9 Depression module. https://www.amazon.co.jp/Giuseppe-Romano-PHQ-9-Depression-module/dp/B075SRGCWQ (2021年4月7日閲覧)