うつ病における視床下部-下垂体-副腎(HPA)系
うつ病では、視床下部-下垂体-副腎(HPA)系に対するネガティブフィードバックによる制御機能が減弱し、HPA系の活動が亢進している。副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)は視床下部から過剰分泌され、下垂体からの副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を誘導する。ACTHと副腎皮質細胞上の受容体との相互作用により、副腎からコルチゾールが放出される。副腎肥大が生じる場合もある。コルチゾールが循環血中に放出され、血糖値上昇を含む多くの影響をもたらす。
うつ病では、視床下部、下垂体および免疫系に対するコルチゾールのネガティブフィードバック機能も減弱している。このため、HPA系が持続的に活性化され、コルチゾールが過剰に分泌される。コルチゾール受容体が脱感作され、その結果として、炎症性の免疫系メディエーターの活性が上昇し、神経伝達物質の伝達機能に異常が生じる。
本画像はNeurotorium掲載のオリジナル版(英語)を日本語に訳したものです。
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