うつ病診療における目標設定と達成評価の意義~Goal Attainment Scale for Depression(GAS-D)の活用を考える~
近年、うつ病の治療目標として、症状のリカバリーだけでなく、QOLの向上や満足度など、個々の患者に応じた「パーソナルリカバリー」の達成が重要視されるようになってきました。そして、パーソナルリカバリーの達成度を評価するスケールとしてGoal Attainment Scale for Depression(GAS-D)が注目されています。
本動画では、GAS-Dの基本となるSMART目標設定の立て方や手順について解説しています。また、GAS-Dを実施するための治療者と患者とのコミュニケーション例も収録しています。
監修 菊地 俊暁 先生からのメッセージ
うつ病治療の目標は、疾患による制限があっても希望に満ちた生活を送れるよう、患者さんの価値観や希望を反映したものへと転換期を迎えています。個別の目標を達成するには、SDM(shared decision making)や患者中心主義(Patient Centricity)の視点が重要であり、治療者と患者さんのコミュニケーションのあり方も変化が求められていると言えます。
本動画では、個別化された治療目標の設定と評価に有用なGAS-Dの解説を行うとともに、ロールプレイ形式を用いた目標設定の例を紹介しています。本動画でGAS-Dの利点をご理解いただき、GAS-Dそのものを活用しなくても、考え方や設定方法を日常診療にお役立ていただければ幸いに存じます。