統合失調症患者はCOVID-19による入院と死亡のリスクが高い



提供元:AJ Advisers LLCヘルスデージャパン

統合失調症患者は、統合失調症ではない人に比べて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患と死亡、双方のリスクが高いことが、「Schizophrenia Bulletin」2021年9月号に掲載された論文1で明らかになった。

アリエル大学(イスラエル)のDana Tzur Bitan氏らは、COVID-19の検査での陽性率やCOVID-19による入院・死亡について、統合失調症の患者群と年齢・性別をマッチさせた対照群とを比較した。各群2 5,539人ずつをイスラエルにおける4つの医療提供機構の1つであるClalit Health Services(CHS)のデータベースから選び出した(計51,078人)。平均年齢は患者群51.51〔標準偏差(SD)15.42〕歳、対照群51.37(SD 15.70)歳で、両群とも男性の数は15,572人(61.0%)であった。

COVID-19の検査を受けたのは患者群で30.2%(7,708人)、対照群で22.1%(5,642人)と、患者群が多かったが、陽性だったのはそれぞれ2.5%(649人)と2.8%(709人)で、患者群の方が少なかったが、1人当たりの受検回数はそれぞれ平均3.82回、2.13回で患者群の方が多かった。入院したのはそれぞれ0.6%(162人)と0.3%(76人)、死亡したのは0.1%(22人)と0.0%(7人)で、いずれも患者群の方が多かった。これらを単変量ロジスティック回帰で解析して患者群のオッズ比を算出したところ、検査受検は1.52(95%信頼区間1.46-1.58)、受検回数は1.19(同1.17-1.21)、入院は2.13(同1.62-2.81)、死亡は3.14(同1.34-7.36)で、いずれも有意に高かったが、陽性判定のみ0.64(0.57-0.71)と低かった(全てP<0.0001)。

次に入院と死亡について、多変量ロジスティック回帰により、年齢、性別、配偶者の有無、宗教のグループ、社会経済的状態、糖尿病、虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、慢性閉塞性肺疾患、肥満、喫煙状況を調整してオッズ比を算出したところ、入院が1.88(同1.39-2.55、P<0.001)、死亡が3.27(同1.39-7.68、P<0.01)で、やはりいずれも高かった。

著者らは、「統合失調症患者は統合失調症ではない人に比べて、社会人口学的要因や医学的要因に関係なく、COVID-19の罹患・死亡の高さと強く関連しているというエビデンスが得られた。統合失調症患者は、死亡の潜在的なリスク因子を複数併せ持っているものだ。それゆえ、COVID-19パンデミックがこの脆弱な集団に与える影響を最小限に抑えるための努力がなされるべきだ」と述べている。(HealthDay News 2021年9月27日)

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Photo Credit: Adobe Stock

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参考文献
  1. Bitan DT, et al. Schizophrenia Bulletin 2021 September ;47(5):1211-1217.
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