COVID-19パンデミック中に深刻な精神的苦痛に陥った米国成人は13%



提供元:AJ Advisers LLCヘルスデージャパン

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック期間である2020年4月から7月にかけて深刻な精神的苦痛に陥った米国成人の割合は高いままであったことが、「JAMA」12月22日号に掲載されたレター1で明らかにされた。

米Johns Hopkins Bloomberg School of Public HealthのEmma E. McGintyらは、米国の18歳以上の成人を対象に、COVID-19に関連して生ずるストレス要因と精神的苦痛の程度との関連を検討すべく、縦断的コホート研究であるJohns Hopkins COVID-19 Civic Life and Public Health Surveyをオンラインで実施した。この調査は、COVID-19パンデミックの第1波の期間(2020年4月7日~13日)および第2波の期間(2020年7月7日~22日)に実施された。

過去30日間の精神的苦痛の程度は、Kessler 6 scaleを用いて評価した。このスコアの範囲は0~24点で、13点以上を深刻な精神的苦痛ありと判定した。さらに、ストレス要因のリストを回答者に提示し、「以下のうち、過去30日間にあなたのメンタルヘルスに悪影響を与えたものがありますか」と質問した。これに対し、回答者は、自身または家族に影響を及ぼしたストレス要因を選択して回答した。このリストに含まれるストレス要因は、COVID-19罹患に対する懸念と、COVID-19に起因する悪影響(雇用、経済状況、教育、健康保険、健康管理、子どもの保育・ケア)に対する懸念であった。

第1波と第2波それぞれの期間に深刻な精神的苦痛ありと判定された者の割合を、回答者全体およびサブグループ(人口統計学的)で比較した(McNemar検定; 両側P値0.05未満)。また、深刻な精神的苦痛がある者とない者との間で、ストレス要因を有する者の割合の比較にはχ2検定を用いた。さらに、米国全体を代表する推定値を求めるため、調査のサンプリングによる重み付けを行った。

対象者1,466人のうち、1,337人が回答した(回答率91.2%)。深刻な精神的苦痛ありと判定された者の割合は、第1波で13.0%(95%信頼区間10.1-16.5%)、第2波で14.2%(同11.3-17.7%)であり(P=0.73)、第1波と第2波との間に差はなかった。第1波と第2波の両方で深刻な精神的苦痛ありと判定された者の割合が特に高かったサブグループは、順に18~29歳の成人〔第1波25.4%(同16.0-38.0%)、第2波26.5%(同16.1-40.5%)〕、年収3万5,000米ドル(約363万3,000円)未満の低所得者〔第1波20.2%(同14.4-27.5%)、第2波21.2%(同14.7-29.6%)〕およびヒスパニック系〔第1波17.9%(同10.3-29.4%)、第2波19.2%(同11.1-31.2%)〕であった。第2波で深刻な精神的苦痛ありと判定された者の72%(同60.1-81.3%)が、第1波でも深刻な精神的苦痛ありと判定されていた。

第2波期の調査(2020年7月に実施、回答者1,337例)では、深刻な精神的苦痛の「ある者」と「ない者」との間で、COVID-19による悪影響に関連するストレス要因の回答選択率を比較した。その結果、COVID-19罹患(P=0.03)、通学(P=0.02)、雇用(P<0.001)、経済状態(P<0.001)、健康保険(P<0.001)の回答選択率が、深刻な精神的苦痛の「ある者」で有意に高かった。深刻な精神的苦痛の「ある者」全体(n=132)で回答選択率が特に高かったストレス要因は、COVID-19罹患〔65.9%(同51.8-77.7%)〕、雇用〔65.1%(同53.6-75.1%)〕および経済状況〔60.6%(同48.0-72.0%)〕であった。深刻な精神的苦痛の「ある者」のうち、大学に通う成人/学齢期の子どもを持つ成人のサブグループ(n=52)では、ストレス要因としての「教育の中断への不安」の回答選択率が69.0%(同50.3-83.1%)であった。

著者らは、「第1波と第2波の両方で深刻な精神的苦痛を抱えている方の多さは、長きに渡り続くパンデミックによる混乱が、精神的苦痛を招く重大な要因となっていることを示すものだ」と結論付けている。(HealthDay News 2020年12月14日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

※本コーナーの情報は、AJ Advisers LLCヘルスデージャパン提供の情報を元に掲載しており、著作権法により保護されております。個人的な利用以外の目的に使用すること等は禁止されていますのでご注意ください。

参考文献
  1. McGinty EE, et al. JAMA 2020 December 22;324(24):2555-2557.
Progress in Mind次のウェブサイトに移動します
Hello
Please confirm your email
We have just sent you an email, with a confirmation link.
Before you can gain full access - you need to confirm your email.
このサイトの情報は、医療関係者のみを対象に提供されています。
Congress
Register for access to Progress in Mind in your country