生涯のうちに自殺念慮を抱いたことのある医師は17.4%に上る

生涯のうちに自殺念慮を抱いたことのある医師は17.4%、自殺未遂に至った医師は1.8%であることが、「Suicide and Life-Threatening Behavior」に2020年10月6日掲載された論文1で明らかにされた。

Guangdong Academy of Medical Sciences in Guangzhou(中国)のMin Dongらは、自殺念慮を抱くか、自殺未遂に至った医師の割合と、それに関連する因子を検討した。PubMed、EMBASE、PsycINFO、およびCochraneライブラリのデータベースを用いて、各データベースの創設日から2018年8月14日までに登録されたデータを系統的に調査した。自殺,医師などの所定の検索から基準を満たした35件の研究の対象者70,368例の医師のデータを解析に組み入れた。解析には、ランダム効果モデルまたは固定効果モデルを使用した。

その結果、生涯のうちに自殺念慮を抱いたことのある医師の割合は17.4%〔95%信頼区間(CI)13.8-21.8%、I2=98.4%、研究件数12件〕、過去1年、6カ月および1カ月の間に自殺念慮を抱いたことのある医師の割合は、それぞれ8.6%(同7.1-10.3%、I2=95.4%、12件)、11.9%(同2.7-39.2%、I2=99.5%、2件)および8.6%(同5.6-13.0%、I2=91.4%、8件)であった。生涯のうちに自殺未遂に至ったことのある医師の割合は1.8%(同0.9-3.7%、I2=97.3%、13件)、1年の間に自殺未遂に至った医師の割合は0.3%(同0.1-0.8%、I2=0.0%、3件)であった。サブグループ解析では、欧州の方が米国よりも、生涯および過去1年間に自殺念慮を抱いたことのある医師の割合が有意に高かった(それぞれ20.5%対9.0%、P=0.01;12.7%対6.6%、P<0.001)。

著者らは、「今回のメタアナリシスでは、自殺関連行動を起こす医師が多く、特に生涯のうちに自殺念慮を抱いたことのある医師の割合が高いことが明らかになった。欧州と米国の結果の違いには、ヘルスケアの仕組みや社会文化的な相違などが関係しているのかもしれない。医師が自殺関連行動を起こすリスクを減らすべく、適切な予防および治療を行うべきであり、医師が直面する心理的苦痛、睡眠障害、職場での嫌がらせなどを軽減するため、ホットラインサービス、セルフケア・ワークショップ、ウェブベースの認知行動療法など、効果的な自殺予防プログラムを提供していく必要がある。さらに、早い段階でメンタルヘルスサービスにつなげることが必要と考えられる場合は、自殺関連行動に関する定期的なスクリーニングを実施することも有効と思われる」と述べている。(HealthDay News 2020年10月8日)

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参考文献
  1. Dong M, et al. Suicide and Life-Threatening Behavior. Published online October 6, 2020. doi: 10.1111/sltb.12690
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